健康寿命を延ばす予防医学

平均寿命が延びている日本では、予防医学に関心が集まっています。
日本の場合、男性、女性ともに平均寿命は80歳以上です。
厚生労働省が発表しているデータによると、男性の平均寿命は81歳前後、女性の平均寿命は87歳前後まで上がっています。

ただ、このように平均寿命が延びても、死ぬまで健康な状態でいられるとは限りません。
寝たきり状態になって生活に制限が生じると、毎日を楽しむことが難しくなってしまうかもしれません。
介護などを受けずに健康に過ごせる健康寿命は、男性、女性のいずれも72歳から74歳前後となっています。
男女ともに、平均寿命と健康寿命には10年前後の差があります。
健康寿命を延ばしてより長く元気に過ごせるようにすることが、日本では重要な課題になっています。

健康寿命を短くする要因には、病気が挙げられます。
糖尿病などの生活習慣病はもちろん、認知症やロコモティブシンドロームなども生活の質を低下させる一因です。
また、高齢者に多い睡眠障害やうつ病も、健康上の問題につながりかねません。
こういった要因をできるだけ防ぐことが、予防医学の一つの目標と言えるでしょう。

予防医学の分野ではさまざまな専門資格が登場しており、医療関係者が取得を目指すケースも見られるようになっています。
生活習慣病や食事、ストレスなどは、予防医学でも重要なテーマです。
医療に携わる看護師も、予防医学に関する資格を取っておくと様々なシーンで活かせるでしょう。